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火山系フリーターの落書き帳

火山学者が書かない秘密の話。

岩石薄片をスキャンする方法

1.はじめに

薄片をスキャンし、デジタル画像に変換する方法を紹介します。 実際、役に立った方法なので、興味があればぜひ試して欲しいです。

2.フィルムスキャナを利用

薄片をスキャンする為の専門的な機器は無いです。 が、他の一般的な機器を利用して、薄片をスキャンすることが出来ます。

それが、35mmのフィルムスキャナです。

フィルムカメラ自体がすでに廃れつつあるので、この手の機器がいつまであり続けるかは不明です。 現在安く購入できるので、今のうちに買っておくことをオススメします。

3.実際に使った機種

今回筆者らは、サンワダイレクトから販売されている「400-SCN006」をAmazonで購入しました。 USB接続で、Windows 7での動作を確認しています。

フィルムスキャナと岩石薄片のプレパラートはサイズが少し異なりますが、400-SCN006のホルダー部分にちょうど良く薄片をセットすることが出来ます。 あとは、付属ソフトウェアの手順に従ってスキャンします。

画質は比較的良いと思いますが、拡大すればにじんでいます。 例えば、Plagioclaseの汚濁帯や石基部分の観察をするには解像度が足りません。

おそらくカメラの解像度と、そもそも薄片の厚さがあるために、わずかにピントがずれているのが原因だと思います。

ですが、例えばA4サイズに印刷したり、デジタルデータとして管理する目的で利用するには十分実用的です。 Crystal Size Distributionなんかに使える気がしています。

4.クロスニコルで撮影する場合

クロスニコルで撮影する場合には少々手間が必要です。 筆者らは、これまたAmazonで10枚組みの偏向板も併せて購入しました。

このページをご覧のあなたには説明不要でしょうが、クロスニコルを実現するには偏向板2枚を重ね、うち1枚を90度回転させます。 この状態で偏向板2枚を固定し、その間に岩石薄片を差し込むと、クロスの鏡下写真を撮ることが可能になります。

あとは、それを400-SCN006にセットし撮影するだけです。

結晶の向きによっては白飛びしたり、たまたま消光角にあたったりして、うまく写らないものも出てきます。 が、大局的に全体の斑晶分布などをチェックするには良いと思います。 やはりにじみは気になるものの、綺麗に撮影できます。

5.おしまい

以上です。 研究室の機器として、1台購入してみてはいかがでしょうか。

参考文献

岩石薄片の観察における画像処理ソフトの利用(PDF)

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